そうだ、ピクニックへ行こう
３月も中頃になり、桜の芽が膨らむ気配がする。今年は暖かいせいか、開花も早そうだ。
そんないい季節がまもなく来るタイミングで、17年来の友人２人と都内の代々木公園へピクニックへ行く。大学時代のアルバイト先で出会い、卒業してからもずっと続いている仲である。ただし、頻繁に連絡を取り合うわけでも、会うわけでもなく、今回は１年前に熱海に一泊旅行したぶりだ。
昨年３人目を出産し育児に猛烈な子、仕事はビシッとプライベートは１人でのんびりやっている子、無職のわたしと、ライフスタイルも全く異なり、性格的にも違う視点を持っていたり。唯一似ているのは、人間としてのたくましさとあっけらかんとした性格だろうか。
友人歴は長いので、息があうこともたくさんある。このメンバーで代々木公園でピクニックをするのは実は初めてではないのもあるが、事前連絡なしに「ピクニックシート係」「ウェットティッシュ係」「紙コップ係」と誰１人持ち物が被ることなく、「あえて買いたくない、でもあると便利なもの」が揃う。不思議だ。カードゲームだったら、一番にあがっているだろう。
今回のピクニックは４回目くらい。一番はじめはいつだったかとカメラロールを見返すと、10年前だった。定期的と言えるほどではないが、数年に一度は開催していて、今回もやっぱり楽しいなと感じた。ド定番な代々木公園ピクニックにはどんな魅力があるのだろうか。
公園のスペック
まずは、公園のスペックが一番だろう。アクセスの良さ、広さ、設備などだ。
アクセスが良いので、都内、神奈川、多摩地区のどこからでも比較的集まりやすい。駅を降りるとすぐに公園なので、迷うこともない。
敷地もかなり広いので、シートを敷いてもお隣を感じることなくのんびりできる。騒ぎ声や遊び回っている他の人を煩わしく思うことや落ち着かないなどもない。もしあったとしても場所をサクッと移動すれば解決する。
噴水や池、桜があるなど、その景色から自然や季節を感じることもできる。
もうひとつのオススメとしては、設備だ。公園というと「トイレ」が心配な人もいるかもしれない。わたしもその一人だ。しかし、西門近くのトイレは、洋式できれいだった。お花見の時期は猛烈に混んでいるのだけれど、清潔さでは問題ないと思う。
またゴミを捨てて帰れるのも良いところ。もちろん持ち込みゴミはNGだが、大きなゴミ捨て場が設置されているので、ゴミを持ったまま都内をうろつく必要はない。公園で遊んだ後に持ち帰るのは楽しかったなという思い出だけでOKだ。
大事なことを忘れていたが、「飲酒OK」なところが、代々木公園を推せる最大のポイントである。かつては新宿御苑もOKだったようだが、持ち込み禁止になってから久しいので、美しい自然を美酒をもって愛でられる貴重なスポットである。
お茶できるお店が周辺に豊富
最寄り駅は、地下鉄の代々木公園だが、小田急線の代々木八幡駅や代々木上原、反対方向に出れば原宿にも行ける。おしゃれでバラエティ豊かなお店がたくさんある都内屈指のエリアだ。
３月くらいだと、お昼過ぎには少し気温が下がってくるので「場所を変えてお茶しよう」となることもある。コーヒーが飲めるお店が近くに豊富にあるのは結構大事。
この日は、Little Nap COFFEE STANDに立ち寄った。お店の雰囲気も店員さんの感じも良い。そんなところで人気のお店のため、少し並ぶのがせっかちさんにとっては少々難ではあるが、エスプレッソを使ったコーヒーやハンドドリップコーヒー、ジェラートやパウンドケーキもあって楽しい。わたしはここのレモンケーキが好きだ。
この日は、中浅煎りのコロンビアとエチオピアのハンドドリップコーヒーを３人めいめい頼んだ。ものすごくこじんまりしているので、時間を気にしないで滞在したい場合はパスしたほういいが、お店の前の道路が広いので、コーヒー片手に井戸端会議的なことは可能である。
何をするかじゃねぇ、誰と居るかだ
究極的には、「誰と」という話になってしまうが。そういうことだろう。
この３人でのピクニックは慣れているので、改札前で集合したら、あうんの呼吸で駅近くの成城石井に行く。（思えばこの成城石井は10年前からあるからすごい。）お腹の空き具合に応じて好きな惣菜を買い、おやつを買い、お酒を買い込む。お店の電子レンジ2台をフル稼働させ、惣菜を温める。
公園に向かい、めぼしい場所を見つけたらシートを敷きセッティングしたら、SNS用の映える写真を撮ることもなく、ささっと宴会がはじまる。
都内のお店でランチをするとなると、お店選びや予約をして、当日は混雑してきたら空気を読んで退店し、お茶するお店を探すなど手間がある。ここでは一度芝生に座ってしまえば、誰に気を使うことなく滞在できる。そんなわけで１年ぶりの再開なので近況報告からはじまるが、その後は日々の出来事やイラッとしたことなど、一貫したテーマはないが、話は尽きない。
ちなみに唯一撮影した写真はこちら。
食べかけのたこ焼き。食べかけのガーリックシュリンプ、食べかけの焼き鳥、食べかけのパッタイ、焼きじゃがスナック。（ちなみに、見事にすべて茶色いけれど、「文旦」と「文旦ピールの砂糖漬け」を持参し、おやつで食べたよ。）
アンパンマンのピクニックシートにアラフォー３人が座っていると思うと少し笑ってしまう。映えないピクニックでも、好きな友だちとなら十分楽しい。むしろ気負わず、のんびり過ごせるので、とてもおすすめである。
またいい季節のうちにピクニック行こうね、と言って夕方前に解散した。
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